YouTube広告は、YouTube動画の視聴ユーザーやパートナー企業のサイト・SNSのユーザーをさまざまな年代層から集客できます。しかし、YouTube広告に出向した際にターゲットにできる年代層はどういった人がいるのでしょうか。
まず、年代別の利用調査では20代が9割を超えており、他の年代を大きく上回っています。20・30代前半をあわせても84%と高い水準です。そのうえで、どの年代も突出して「ほぼ毎日」のようにYouTubeを視聴していることも判明しています。若いほど長時間視聴する傾向にあり、20代が4割近くを1~3時間、年代が上がるごとに長時間の利用が減り、40~60代では1時間未満が5割を超えます。20代の次に多いのが10代で、順に30代、40代、50代、60代以上となります。特に50代以上はその世代の中で利用する人が40代に比べても大きく減る年代です。そのため、30代後半~40代は78%、50代で75%と段々割合が減っているのが分かるでしょう。
したがって、YouTubeのターゲットとなる年代層は、メインが10~20代、サブで30~40代、見ないユーザーが多い年代層として50代以上というわけです。今の時代の50代以上は携帯電話といえば巨大な電話機でパソコンが一部の人間にのみ使われていた世代のため、デジタルネイティブに比べてもYouTubeの視聴年代層になりにくいのは間違いないでしょう。
このように、YouTubeが動画サービスの中でも知名度が高く、多くの潜在顧客や見込み顧客が存在しています。広告を出稿する際は、20代のターゲットを中心に広告を考えることとなるのです。20代や30代では、動画の視聴コンテンツが主に音楽番組やゲーム実況が大きな割合となっています。特にVチューバーの視聴は他の世代に比べて大きいことが確認できます。ニュースやペットを除けば他のエンタメ関連も20・30代の年代層が多く、アニメ・ドラマの視聴でも若年層に傾いているでしょう。
YouTube広告の出稿で年代層に偏りがあることを把握しておく必要がなぜあるのでしょうか。それは、YouTube広告に出す企業のサービスや商品が、特定の年代層を対象にしていることが割と多いためです。例えば、化粧品であれば若年層、健康食品・医薬品であれば高齢層がメインターゲットとなることが多いといえます。男女によるターゲットの違いでもこの差は現れてくるため、女性向け商品と男性向け商品などの違いでターゲットが異なり、性別と年代を組み合わせて対象となるペルソナ(どのような人が商品を買うかという想定される人物像)が決まります。
例えば、介護用品や高齢者施設の紹介をYouTube広告として出向する場合、YouTubeではターゲットとなる年代層が十分に集まらない可能性があるため、広告がミスマッチすることがあるのです。逆に、エンタメ広告や音楽の広告、学生向けの広告内容などは、若年層のターゲットにフィットしているでしょう。もちろん、そのターゲットとする年代がまったく存在しないわけではないため、高い年代層が多く視聴している時間帯などに広告が流れるようにするなどの工夫が必要です。工夫次第では視聴年代層の少ないところにもアプローチすることが可能です。