SNS活用のヒント

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盛り上がるファンページの作り方


NPRのファンページが熱い

Facebookのファンページには個性が出る。 まさにその通りであると思います。Facebookのファンページは、管理者とファンになってくれた人たちが一緒に作っていくコミュニティで、有機的に発展するものなのです。 たくさんの企業やブランドがとても上手にファンページを活用し、製品の品質向上につなげたり、売上増につなげたりしています。Red BullToy Story 3などのファンページが成功例として、しばしば紹介されています。 私がファンページの活用方法として注目しているのが、アメリカの公共放送NPRファンページです。どこかすごいのか、分析してみましょう。


NPRのファンページはどんなもの?

  • ファンの人数は127万人超(2010年10月現在)
  • 毎日、NPRのWebサイトに掲載されている8−10個のストーリをピックアップしてリンクを掲載
  • FacebookからWebサイトへの流入は約2500万PVで全体の約7%(2010年6月)
  • ニュースソースの募集、調査なども実施

ユーザー同士の口コミでファンを拡大

現在のNPRのファンの数は127万となっており、とても大きなコミュニティに成長しています。ファンページをオープンしてから最初の50万人のファンを獲得するまでの期間は約18ヶ月です。しかし、次の50万を獲得するまでには半分の9ヶ月になりました。最近では2ヶ月で30万人近くのファンが増えています。 NPRでは、ラジオでもWebサイトでも、Facebookのためのプロモーションは行ってないといいます。ではなぜ、ある時を境にファンが急増したのでしょうか。 実はFacebookの仕組みそのものが要因になっています。Facebookでは、自分の友達のFacebookでの活動が「ニュースフィード」(ログイン直後に表示される自分のホームページのようなもの)に表示されます。 ファンページに関連する活動で、友達のニュースフィードに表示されるものは、主に以下のようなものがあります。

  • ファンになる
  • AさんがBのファンになると、その情報はAさんの友達全員のニュースフィードに「AさんがにBついて「いいね!」と言っています。」と表示されます。
  • ファンページ内のリンクを評価する
  • AさんがBのファンページ内のリンクを評価すると、その情報はAさんの友達全員のニュースフィードに「AさんがにBさんのリンクについて「いいね!」と言っています。」と表示されます。
  • ファンページ内にコメントする
  • AさんがBのファンページ内でコメントすると、その情報はAさんの友達全員のニュースフィードに「AさんがにBさんのリンクにコメントしました。」と表示されます。 誰かが上記のような活動をすることで、その友達のニュースフィードに表示され、それを見た人がさらにファンになる、というよい循環が生まれるのです。 ここで重要なのは、ファンになっていない場合、ニュースフィードに表示されるのは、ファンページの運営者側からの通知ではなく、友達からのプッシュであるということです。

どのようなストーリーがアップされているのか

NPRでは毎日8から10個程度のストーリーのリンクがファンページに掲載されます。多いように思いますが、これらは吟味されたトピックなのです。 そもそも、NPRのWebサイトでは毎日数十の新しいストーリーやトピックが掲載されています。NPRでは、ニュース、社会問題、政治、経済、科学、技術、音楽、映画、スポーツなどあらゆるジャンルを網羅しています。 その中から「議論に発展しやすいもの」が選ばれてFacebookのファンページにリンクされています。 「議論」とは、ユーザー同士の会話です。そのトピックについての意見や感想、共感や反論などをコメントとして投稿します。多い時では、リンクのポスト後30分で500以上のコメントがつくこともあります。 なお、議論の中でのNPRの存在感はとても薄いものになっています。元のトピックについての質問への回答、コメントが荒れてきた時の管理が主で、滅多にコメントを残すことはありません。議論の場を用意するのが管理者、議論そのものを発展させるのはユーザーというような役割があるのです。


ソーシャルリコメンドの力

NPRでは、そのリンクから元記事へのアクセスが増えることよりも、そこから議論に発展させることを目指しています。しかし、Webサイトへの流入は全体の7%になっており、これはGoogleの検索に次ぐものとなっています。 これも先程述べたように、ニュースフィードに表示される友達の活動が影響して、アクセス増につながっています。つまり、友達が推薦することがアクセスするときの大きなきっかけになっているのです。


新しいニュースソースとして

議論だけではなく、NPRではファンページを使って、ユーザーの声を聞くという活動も行っています。 例えば、特定のトピックについての取材相手の募集やアンケート調査なども実施しています。 あるトピックについての議論にも言えることですが、ファンであるユーザーたちは、NPRが提供しているものについて「いいね!」と評価するだけでなく、発言したり調査に協力したりすることで、積極的にNPRをサポートすることができるのです。


Social Media Experienceのファンページ

さて、当サイトでもファンページを用意しています。ディスカッションタブでは、特定のテーマについて皆さんの意見を聞いたり、皆さんのソーシャルメディアポリシーエクスペリアを募ったりしています。ちょっとしたことでもいいので、ぜひ意見などを聞かせていただければと思います。

深谷歩
深谷歩