SNS活用のヒント

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2011年、成功の鍵はコンテンツ


コンテンツ×バイラルループ

2011年がこれまで以上にオンラインのコンテンツが重要な年になる。ここでいうコンテンツとは、記事、動画、音楽、画像、ゲームなどのWebアプリなどあらゆるものを含む。 あらゆる商品、サービスの消費者が購入前にあらかじめ様々なオンライン情報を調査するようになり、オンライン上に公開するコンテンツの出来不出来が、その企業の信頼性までをも影響するようになった。 顧客の必要な情報を適切かつ注目されるような形(バイラルループ)で提供することで、顧客増加や売上増加などビジネスの成長を目指す手法をコンテンツマーケティングと呼ぶ。 今回は、YouTube動画を使って売上700%増を達成した、コンテンツマーケティングの成功事例を紹介した上で、良質なコンテンツが求められる背景や考え方を解説する。


ド肝を抜かれるコンテンツ

まずは、以下のYouTube動画を見てほしい。ミキサーでiPadが粉々にくだけていく。 なんじゃこりゃ!とつい口に出してしまうような動画である。 実はこれはミキサーなどを販売しているBlendtecという企業のプロモーション動画であり、Will it Blend? という特設サイト用のコンテンツだ。 動画で白衣を着てミキサーを回しているのが、同社の創設者にしてCEOのTom Dicksonだ。彼はこの他にも、ゴルフボール、クレジットカード、タイヤのリペアキットなど様々なものをミキサーにかけている。 サイトの中には「Don’t try this at home(絶対に真似しないでください)」カテゴリーと「Try this at home(ご家庭でお試しください)」カテゴリーがある。iPadや上記で紹介したアイテムは、もちろんすべてDon’t try だ。Tryのほうには、野菜などをミキサーにかけているところを見られるようになっている。


低コストのコンテンツで売上700%増

出演者が同社社長、いつも同じ場所というところからもわかるように、多額の費用はかけていない。しかし、同社はこの取り組みにより以下の成果をあげている。

  • Will it Blend?関連動画の再生回数6500万回
  • Willitblend.comのページビュー1億2千万ビュー
  • 売上700%増

(数値参考:http://www.webuildpages.com/blog/sem-events/george-wright-blendtec/) 同社の取り組みはこれだけではない。同社の本サイトでは、「健康な生活のためのレシピ」やミキサーの使い方の説明動画、使い方のコツなどを紹介している。


なぜ2011年にコンテンツなのか


バイラルマーケティングの下地ができた日本

Blendtecのコンテンツがオープンしたのは2007年であった。そして、iPad動画が公開されたのが2010年4月である。TwitterやFacebook(フェイスブック)でこのiPad動画はおもしろいと評判になって多くの人に共有され、バイラルになった。 TwitterやFacebookなどのソーシャルメディアの普及はアメリカに比べて遅れていた日本であるが、2010年はソーシャルメディアの活用が一般的なユーザーにも一気に拡大していった年であった。つまり、バイラルマーケティングを実現する下地ができたということである。 よって、2011年はその下地をもとに、いかに高品質のコンテンツを提供し、ソーシャルメディアで話題を沸騰させるかが勝負になるのである。


メディア企業でなくてもコンテンツが作れるように

かつては、品質の高いコンテンツを作り、多くの読者に提供できるのは、限られたメディア企業だけであった。しかし、技術の進歩によって、無料あるいは従来よりもずっと安価でコンテンツ作成をし、それを配布できるプラットフォームを利用できることになった。 むしろ、メディア企業に広告費を払ってタイアップ広告用のコンテンツを作って掲載してもらうよりも、効果的に消費者にコンテンツを届けることもできるのだ。


どんなコンテンツが求められるか

ではどんなコンテンツが求められているのだろうか。一言で言えば人々が「話題にしたくなるコンテンツ」である。 役に立つ、資料になる、おもしろい、有益である、参加したくなる、アイデアが生まれるなど、人々がコンテンツを話題にしたくなる要因はさまざまだ。 こうしたコンテンツを作るときには、メディア企業になったつもりで戦略的に計画を立てなければならない。それは、ターゲットを見極め、適切な方法で、顧客が知りたいことをコンテンツ化していくことである。 いよいよ、ソーシャルメディアが定着した今、ターゲットが求めるコンテンツを提供し、バイラルループを発生させることが、ビジネスの成功の鍵になったのである。

深谷歩
深谷歩