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Social Media Experienceを分析する - 2010.10版



Social Media Experienceを数字で分析

Social Media Experienceを開設してから1ヶ月が経ちました。この1ヶ月間は、実験的な試みも含めいろいろなことを試しては評価するの繰り返しでした。 私はこれまで商用のWebメディアや個人ブログを運営してきましたが、明らかにそれまでとは違った傾向をいくつか発見しました。これらはまさにソーシャルメディア時代ならではの特徴です。以下のポイントについて分析した結果を報告します。

  • 一日あたりのページビューと大きく変動するきっかけ
  • RT数とLike数は一致しない
  • 読者層
  • 目標と達成度


Social Media Experienceの取り組み

Social Media Experienceは、開設初月である10月は以下のような方針の元、運営を行ってきました。

  • 平日は1本記事を更新する
  • 記事の公開時間は10時または11時
  • 公開した日にTwitterで記事を紹介(@ayumifukayaより)
  • 公開した次の日にFacebookのファンページで記事を紹介(Twitter連携あり)
  • 特別なSEO対策、広告は行わない
  • つまり、TwitterとFacebookというソーシャルメディアによる告知のみで運営しています。この方針にした理由については、今回は省略します。なおこの方針は、今後実験的にまた変化させていく予定です。


1日あたりのページビューと大きく変動するきっかけ

図1は、2010年10月のPVの推移をグラフ化したものです。 大きくページビューが動いているポイントが4つあることがわかります。

図1(クリックすると拡大します)

変動ポイント1:話題の記事の公開

最初の変動のポイントは、「こんなTwitterユーザーは嫌われる:5つの禁じ手」という記事を公開した日です。 この記事を公開すると、すぐに内容についての議論が発生し、普段より多くRTされました。その影響でサイトへのアクセス数が増加しました。この時、はてなブックマークでもホットエントリー入りしたため、そこからのアクセス流入もありました。


変動ポイント2:インフルエンサーによるRT

こんなTwitterユーザーは嫌われる:5つの禁じ手」は、次の日もアクセスされましたが、その後土日を挟んだこともあって、いったんはアクセス増加が収束しました。 ちなみに、Webサイトの内容により違いはあるのですが、概して土日は普段よりもページビューが下がります。記事を公開していないからページビューが下がるのではなく、ページビューが下がるから土日の公開はしないといったほうが正しいでしょう。 さて変動ポイント2で急にページビューが増加していることがわかります。これはその日に公開した記事が要因ではなく、約1万3千人近くのフォロワーを持つある読者が「こんなTwitterユーザーは嫌われる:5つの禁じ手」をRTしたからです。 その日、この記事は多くのアクセスがあり、またRTもたくさんされました。変動ポイント1のページビューも超えました。RTにより変動ポイント1とは異なる読者層がやってきたのです。


変動ポイント3:大手サイト2つによるリンク

変動ポイント3は10月のページビューのピークとなりました。これは、ある2つの人気のサイトが「こんなTwitterユーザーは嫌われる:5つの禁じ手」を紹介したからです。そのリンクからたくさんのアクセスがあり、またRTもされることになりました。 大手サイトからのリンクによるアクセス増加というと、「これまでもそういう傾向はあったではないか」と思う方もいるでしょう。しかし、今回は最初に特定のユーザーのRTというアクションがあって記事が話題になり、そのあと大手サイトが記事を取り上げたのです。従来は、大手サイトのリンクがアクセス増加のきっかけであり、言うならば大手サイトがキュレーターの役割を果たしていたのですが、今回は個人がキュレーターとなりそれが大手サイトに波及しました。 なお、その日公開した「プロモーション費用ゼロ!伝説の野外フェスの秘密」の記事の人気が高かったこともページビューの増加に影響しました。


変動ポイント4:人気記事の公開

変動ポイント4は、変動ポイント1と同様に「ファンページ完全ガイド:作成から運用まで」という人気記事の公開がページビューの増加につながりました。 この記事もRTした特定の読者の影響で徐々に波及していきました。実はその読者はFBMLを使ったファンページの記事もRTしているのですが、その時の影響力はそれほどでもありませんでした。おそらくその人のフォロワー(コンサルやマーケティングの人が多い)から見てFBMLはあまり興味がなかったのだと推測できます。一方、完全ガイドのように総集編としてまとめた記事のほうが彼らの興味をひき、そこからさらに波及していったのだと分析できます。


RT数とLike数は一致しない

図2はTwitterのRT数とFacebookの「いいね!」ボタンのクリック数に注目したものです。気になるポイントが3つあります。図2(クリックすると拡大します)


ポイント1:RT数は少ないがLike数が多い記事

Facebookファンページを作る前に考える3つの問い」という記事はRT数が30であるのに対し、「いいね!」ボタンのクリック数が96となっています。読んだ方はとても参考になったのだと考えられますが、なぜRT自体は少ないのでしょうか。 RTのコメントやはてなブックマークのコメントも概ね高評価ですが、Twitterによる波及はそれほどありませんでした。記事の内容やタイトルが地味なことや、記事の対象がFacebookであることなどが考えられますが、明確な答えは出ていません。 ちなみにこの記事は、RT数が少なかったこともあり公開日はあまりページビューが伸びませんでしたが、その後毎日一定数のアクセスがある「長く読まれるコンテンツ」になっています。


ポイント2:RT数は多いがLike数が少ない記事

前述したページビューにも大きく影響を与えた「こんなTwitterユーザーは嫌われる:5つの禁じ手」は、RT数が101と多かったものの、「いいね!」ボタンのクリック数が30という結果になりました。 この記事のRTに付加されたコメントやはてなブックマークのコメントを読むと反論が多くなっています。記事自体の評価は高くないのですが、読んだ人が「つい一言言いたくなる記事」となりました。この記事は今でもアクセスが一定数あります。しかし、推定の域を出ませんが、読みに来た人のサイトの再訪率はそれほど高くないのではないかと思います。


ポイント3:RT数が多くLike数も多い記事

ファンページ完全ガイド:作成から運用まで」は、RT数が96、「いいね!」ボタンのクリック数が111と両方とも高くなりました。 この記事についての評価は概して高く「お役立ち記事」としてシェアされました。なお、この記事の影響でSocial Media Experienceのファンページのファン数も増加しました。 これらの結果から、RTの数、「いいね!」ボタンのクリック数、ページビューを利用して、記事の評価ができるのではないかと考えています。RT数が多くても「いいね!」ボタンのクリック数が少ない場合、それは「評価の高い記事」ではありません。RT数が少なく「いいね!」ボタンのクリック数が多い記事は、「隠れた良記事」といえるかもしれません。この仮説についてはさらにサンプル数が必要でしょう。また明確な指標が出せればいいと思っています。


読者層

Social Media Experienceでは、1ヶ月の間にサイト内で2つのアンケート調査を実施しました。 質問は以下の二つです。

Q1:Twitterを使っていますか?(総回答者43名) 回答: はい/いいえ

図4:Twitterを使っていますか(クリックすると拡大します)

Q2:どっちを主に使っていますか?(総回答者42名) 回答: mixi/Facebook/どちらも使っていない

図4: どっちを主に使っていますか?(クリックすると拡大します)

なんと、Twitterの使用率が9割、Facebookの使用率が5割という結果になりました。こんな読者層を持つサイトは少ないのではないかと思います。 外部の機関の調査結果では、ソーシャルメディアを知っている人のうち、Twitterの使用率が19.1%、mixiの使用率が約35%、Facebookの使用率が約3%となっています。よって、本サイトは一般的な利用者に比べてソーシャルメディアの利用率が非常に高いことがわかりました。 参考:「SNS認知率」、1位はGREEが93.0%、mixiは88.8%、Facebookは14.8%……イーキャリア調べ


目標と達成度

さて、「Twitter疲れを防ぐ5つのコツ」でも紹介したようにソーシャルメディアを運営するには、目標を決めてそれを評価しながら進めていくことが疲れないコツです。 正直目標があっても、ページビューが増加すると舞い上がってしまったり、悪いコメントをもらうとがっくりしたり、ページビューがのびないとしょんぼりしたりしてしまったのですが、本来はどんな状況も冷静に受け止めなければなりません。 幸運なことにSocial Media Experienceでは、最初の1ヶ月では、目標のページビュー、RT数、ファン数などの目標をすべてクリアすることができました。想定したよりも大きな反響をいただき、とても嬉しく思っています。今後もよいコンテンツをつくり出していきたいと思います。

深谷歩
深谷歩

株式会社 深谷歩事務所 代表取締役 ソーシャルメディアやブロクを活用したコンテンツマーケティング支援として、サイト構築からコンテンツ企画、執筆・制作、広報活動サポートまで幅広く行う。Webメディア、雑誌の執筆に加え、インタビュー取材による導入事例作成、記事作成なども行う。 著書 『コストゼロでも効果が出る! LINE公式アカウント集客・販促ガイド』(翔泳社、共著)、 『自社のブランド力を上げる! オウンドメディア制作・運用ガイド』(翔泳社)、 『たった1日でも効果が出る! Facebook広告集客・販促ガイド』(翔泳社) 他多数

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