ターゲットが違えばここまで投稿が変わる!「モノを売る」Facebookページ3つの比較

ターゲットが違えばここまで投稿が変わる!「モノを売る」Facebookページ3つの比較

Facebookページの運用の肝は、ターゲットに合わせた投稿を続けることができるかどうか。6月13日に開催された「Find us in Japan」では、ターゲットや販売方法が異なるB2CのFacebookページ3社によるパネルディスカッションが行われた。

今回は、このパネルディスカッションの内容を踏まえて、モノを売るFacebookページ3つがどのような取り組みをしているのかをまとめる。

FindusJapanパネルディスカッションの様子

今回、比較する3つのFacebookページは、以下の3つだ。

藤巻百貨店

元伊勢丹の名物バイヤーとして知られる藤巻幸大がプロデュースする、オンラインショップ「藤巻百貨店」の公式Facebookページ。株式会社ザッパラスがパートナーシップを組んで、運用をサポートしている。

Facebookページヘのいいね!は14万、Facebookからオンラインショップには月間100万アクセスほど誘導できているとのこと。

藤巻百貨店

タグボート  (Gallery Tagboat Inc.)

現代アートのオンライン販売、イベント運営を展開しているタグボートのFacebookページでは、海外、特に台湾に向けた情報発信に力を入れている。投稿は、中国語、日本語、英語を併記する形で投稿。翻訳は外注している。

Facebookページの開設は2010年だが、それから丸2年放置していた。2012年に運用担当者が高校時代の同窓会実行委員になり、Facebookを活用したところ733人の同窓生を集めることができた。この自分の実際の体験からFacebookの威力を実感し、Facebookページの運用にも本腰を入れることになる。

タグボート

プレンティーズ アイスクリーム

神奈川県茅ヶ崎市に10店舗を構えるプレンティーズ アイスクリームは、地域密着型のアイスクリームショップ。地元のファンをターゲットにFacebookページでメッセージを発信している。Facebookページの運営は実質的に一人で運営している。Facebookページ開設から約3ヶ月。

プレンティアイスクリーム

目的の違い

取り扱い商品、その価格、ターゲットとする顧客像も異なる3つのFacebookページの運用目的を比較してみよう。

ECサイトのリピート率を上げるために関係を作る

藤巻百貨店のFacebookページの目的は、一度購入してくれたお客さんとコンテンツを通して交流を続けることで、長期的な関係を築くこと。オンライン販売では、一度購入して終わるお客さんが多いので、リピーターを増やすことを目指したという。

FacebookページからのECサイトへの集客も月間100万アクセスほどできており、「粘着性」の高い関係を築きつつある。

今までのマーケティング手法と比較すると、FacebookはECサイトの世界観を伝えるのに適しており、きちんとコミュニケーションできると効果が高いと感じているという。一方で、コミュニケーションに失敗すれば、ブランドが崩れるほどのダメージも受けかねないと感じている。

海外マーケットを拡大するためのツール

タグボートは、現代アートの販売では国内トップ。しかし、それはマーケットが狭いからに過ぎないという。Facebookでは、ブランドイメージや現代アートを伝えるために運用し、海外マーケットを拡大することを目指している。

海外マーケットを意識したのは、「Tokyo Otaku Mode」の運営者との出会いがきっかけだ。

Tokyo Otaku Mode

Tokyo Otaku ModeのFacebookページでは、約98%が海外のユーザー。多い時には1つの投稿で3万「いいね!」がつくこともあるという話を聞いて、タグボートの担当者の心にも火がついた。

そこで海外向けに広告を出稿し、投稿も3ヶ国語対応するようになってから、ユーザーの反応が上がった。

地元のファンの来店動機を作る

プレンティーズアイスクリームでは、Facebookページで新商品の紹介や、百貨店などで開催するイベントの案内などを配信している。

Facebookページを始める以前は、チラシやクーポンを配布していた。従来の方法は作成して配布するまでにどうしても時間がかかるので、リアルタイムの配信が難しかった。その点Facebookページでは、今週、あるいは今日来店する動機を、地元の人達に伝えることができるところが魅力だという。

Facebookページを運用することで、間違いなく顧客の来店動機が増えたことを感じるという。実際、来店頻度が月1回だったお客さんが、Facebookページを見て月に2−3回来店するようになった。Facebookが回覧板のような身近な情報共有ツールとして使われていることを実感するそうだ。

Facebookページ広告の活用について

Facebook広告の運用という点でも3つのFacebookページは予算規模、ターゲットが異なるが、それぞれのページで目的を達成することができたという。

人を集めるために活用

藤巻百貨店では、当初広告費用は最低限にするという方針があったため、ページを開設してから4−5ヶ月は広告なしで運用していた。その後、Facebook広告が少額から始められることを知り、配信を始める。

運用をきちんとやった上で広告を配信したので、「いいね!」が集まるようになった。また、広告としてFacebookページ内に露出されるので「藤巻百貨店」という名前の認知度が上がったという。

筆者も一時期藤巻百貨店のFacebook広告を頻繁に目にし、そこで初めてこのオンラインショップの存在を知った。

海外ユーザーに知ってもらうために活用

タグボートでは、海外ユーザーに訴えるため、英語、中国語で広告を配信した。結果、最も反応がよかったのが台湾で、香港の2.5倍、アメリカの4倍「いいね!」が集まった。このため、投稿も台湾を特に意識して作るようになったという。

タグボートのECサイトへの台湾からの訪問者は2012年は0.8%だったのに対し、2013年6月には4.5%になった。今も1日10ドルほどの予算で広告を出稿している。中国語で広告を配信すると台湾からの反応がよく、英語で広告を配信すると香港の反応がよいそうだ。

地元の人に気づいてもらうために活用

プレンティーズ アイスクリームは実店舗のアイスクリームショップであるため、お客さんには店舗まで足を運んでもらわないといけない。そのため、茅ヶ崎に来られる範囲、神奈川県や川崎市に絞って広告を配信している。

街のアイスクリームショップなので、ブランド力を高めるには、ターゲットを絞った広告を配信し、地域の人に知ってもらうというステップは不可欠だったという。

広告以外では、店舗にQRコードを貼ったり、Facebookページの案内を設置して、来店者に知らせた。

Facebookでの商品写真の見せ方

3つのFacebookページは、それぞれ商品を持っている。商品写真をFacebookページで紹介するときは、どんな写真が適切なのか。

ECサイトの写真の中からFacebookにマッチするものを選択

ECサイトの藤巻百貨店は、パッと見た時に「欲しい!」と思わせるような写真が大事だという。商品写真は、ECサイトの中からFacebookに合うものを選んで担当者に渡し、担当者がテキストをつけて紹介する。

商品写真の見せ方

豊富なアート写真からピックアップ

タグボートでは、写真は社内に3万点ほどあるので、特に新規に作成することはなく、ピックアップして使っている。

投稿する写真の作家の作風、モチーフ、色、柄によって、反応が多きく違ってくる。例えば、黄色いかぼちゃを投稿したら非常に反応がよかった。これは台湾では黄色いかぼちゃが縁起物だからだ。文化的な背景も含め、どういう作品を選ぶと反応がよいのかを意識しながら写真を選んでいる。

商品写真の見せ方(タグボート)

iPhoneで自分で撮影

プレンティーズ アイスクリームは写真を投稿するときは、出す時間帯やタイミングを特に意識しているという。

新商品の野外イベントではタイミングをうまく見計らって投稿する。天候が悪い時はイベントの来場者が減るが、あえて雨の中でイベントをやっていることを投稿すると、ねぎらいも込めて来店してくれる方もいる。

イベントの紹介

写真は運用者が自分で撮影しており、イベント以外では、商品や店舗内の様子を紹介している。

商品写真の見せ方(プレンティーズアイスクリーム)

投稿内容で反応が異なるので、試しながら運用している。今後はオンライン販売なども展開するということだ。

それぞれのページにあった運用を!

運用方法、ターゲットなど異なる3つのFacebookページであるが、どのFacebookページも手応えを感じていることが感じられる事例だった。

Facebookページの運用方法には王道はなく、自社の目的やターゲットをどれだけ把握し、それに応じた正しいメッセージを届けているかが重要であることがわかる。

自社の顧客はどこにいて、どういう情報を期待しているのかを考えながら運用することが結局は早道なのだと感じる3事例だ。

この3つの事例のように集客・販促を意識したFacebookページの運用の場合、投稿にプラスして特別なコンテンツを用意するのも効果的だ。新刊書籍「小さな会社のFacebookページ集客・販促ガイド」では、商品に興味を持ってもらうためのページや店舗に来店したくなるページのアイデアをたくさん紹介しているので、ぜひ参考にしてほしい。

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