コンテンツマーケティングの壁:知識をコンテンツ化する方法

ソーシャルメディアの普及につれて、その重要度が増しているのがコンテンツマーケティングです。Social Media Experienceでも、たびたびコンテンツマーケティングの重要性や効果、始め方などについて取り上げてきました。

B2B企業におすすめ!ブログマーケティング

顧客の「欲しい」を刺激するコンテンツマーケティング

しかし、コンテンツマーケティングは、相応のコスト(時間、人)がかかります。今回はコンテンツマーケティングの課題と解決策について考えてみましょう。

コンテンツマーケティングを理解する

USのビジネス系メディアのMarketingProfsとマーケティング支援企業のJunta42 は、共同リサーチで、以下の資料を発表しています。

B2B Content Marketing: 2010 Benchmarks, Budgets and Trends

このレポートでは、北米の1,100社以上のB2B企業(業種、規模は多種に渡る)のマーケッターに対して行った調査結果をまとめており、コンテンツマーケティングの効果や費用など、実践する上で大変参考になるデータが整理されています。

興味深いデータが多いのですが、ここでは、コンテンツマーケティングを理解する上で、役立つデータを二つ紹介します。

コンテンツマーケティングは多岐にわたる

調査では、10社中9社がなんらかのコンテンツマーケティング施策を行なっていると発表しています。そのコンテンツマーケティングの内容は以下の通りです。

最も多いのがソーシャルメディア(ブログはのぞく)で79%、次いで記事が78%、リアルイベントが62%、ニュースレターが61%となっています。

このことから、コンテンツマーケティングと一言で言っても多種多様なものが含まれることがわかるでしょう。対象者や目的によって適したコンテンツは何か、ということについては、以下の記事を参照してください。

顧客の「欲しい」を刺激するコンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングの最大の壁は制作

「B2B Content Marketing: 2010 Benchmarks, Budgets and Trends」では、コンテンツマーケティングで最も大変なことについて調査を行っています。その結果が以下の通りです。

最も多かった答えが「魅力的なコンテンツを作ること」が36%、次いで「十分なコンテンツを作ること」が21%でした。

こちらは両方とも、コンテンツ制作の難しさを表しています。取り組んだことのある方は、定期的にコンテンツを作ること、品質を維持することの大変さに思い当たるでしょう。始めてはみたけれど、3本ほどコンテンツを作成したところでネタも気力も尽きてしまい、そのまま放置してしまったという話もしばしば聞きます。

社員はみなネタを持っている

コンテンツを作る時間がない、気力が続かない、ネタが尽きる・・・こうした問題を解決するためには、コンテンツマーケティングを全社的な取り組みとして展開することが解決策になります。

「コンテンツのネタが何もない」という人が必ず出てくるものですが、じっくり話を聞いてみると、その人の立場なりのノウハウ、知識など、コンテンツとして提供できるネタがたくさんあるものです。

例えば、ループス・コミュニケーションズさんのサイトでは、複数の社員がそれぞれの専門領域をテーマにブログを執筆しています。1本1本のクオリティーが高く、コンテンツそのものが個人の力量のアピールにもつながっています。

イン・ザ・ループ

その他の成功事例については、「ブログマーケティング成功事例:無名から業界をリードする企業へ」で紹介していますので、参考にしてみてください。

経営陣も巻き込んで会社の文化とする

全社的な取り組みとするためには、まず経営陣がコンテンツマーケティングの重要性を理解することが大事です。そして、経営陣も含め、役職や業種に関係なく、全社員がコンテンツ制作に協力できるような仕組みを作りましょう。

例えば、コンテンツが採用されたらインセンティブをつける、氏名や役職を公開してその人に問い合わせが入ったらインセンティブをつけるなど、従業員のモチベーションを高める施策を取り入れることなどが考えられます。

必ずしも発案者が制作のすべてを行う必要はない

さて、ここで注意したいのが、全社員がコンテンツマーケティングに協力するといっても、何から何まで提案者ひとりで行う必要はありません。もちろん、提案者がすべてできるのが理想ですが、通常業務との兼ね合いもあるので、敷居を高くしてしまうと誰も参加しなくなってしまいます。

「B2B Content Marketing: 2010 Benchmarks, Budgets and Trends」では、すべて内製化している企業が45%、内製と外注の両方を使っている企業が52%、すべて外注が3%という結果となっています。つまり、半分以上が外注の協力も得ているということになります。

例えば記事制作であれば、ライターを雇うのも一つの手段です。テーマやトピックが決まったら、必要な資料を提供したり、インタビューに応じるなどして、そのライターと協力してコンテンツを制作します。最後に技術的かつ専門的な立場から記述に誤りがないか、関連する部門でレビューすることも重要です。

記事よりも動画などで視覚的に表現したいということであれば、動画制作を行う企業と協力したり、社内にある統計データをインフォグラフィックにして一般に公開したいということであれば、デザイナーと協力するなど、適材適所で分業して対応するとクオリティーも上がります。

コンテンツ管理者の役割:品質管理と継続

分業するときに重要になるのが、全体のコンテンツの管理をする人です。管理者は以下のような役割を担います。

方向性の提示とアイデアの募集

コンテンツといっても何でもいいわけではありません。コンテンツの方向性や対象者などを明確に決定し、アイデアや素案を募集してみましょう。コンテンツの方向性を考えるに当たっては、以下の記事が参考になります。

ブログマーケティング成功の秘訣!キーワード戦略

社員が気軽にアイデアや考えを共有できるような仕組みを用意しましょう。無料で使えるアイデア共有ツールもたくさんありますし、Facebookのグループなどでも可能です。アイデアが投稿されたら、管理者はフィードバック(採用/不採用/再考など)を的確に返しましょう。不採用の場合、その判断に至った論理的な説明や改善ポイントなどを伝えましょう。

制作管理:アイデア提供者とクリエイターのコーディネート

採用になった場合、制作をどのように進行するか、何が必要かなどを考え、アイデアや素案を出した人と協力して作成していきましょう。

評価

コンテンツが公開されたら、どのような反応があったのかを社内で共有していきましょう。反応とは、PV、いいね!やRTの数、読者からのコメント、問い合わせ件数などが含まれますが、コンテンツの種別ごとに決めておくとよいでしょう。

協力してくれた人はもちろん、自分たちが関わったコンテンツマーケティングがどのような効果を発揮したかを知ることは、次のコンテンツ企画や制作のモチベーションにつながります。

まとめ:社員の意識も変わる

コンテンツマーケティングについての社員からの協力は、強制することはできませんが、社内の取り組みとして定着させることに成功すれば、それが企業文化になっていきます。

社員がコンテンツを考えることは、自分たちの業務について客観的に考えることでもあります。いつもとは違った視点から考えることで、業務の改善点や新しいアイデアなどが生まれるかもしれません。またアイデアを他人にわかりやすく伝えることは、コミュニケーションスキルの向上も期待できます。

もちろん、こうした社員総出によるコンテンツマーケティングは、顧客とのエンゲージメントを高める効果がありますし、結果的に認知度や売上の向上にもつながるはずです。

お知らせ
深谷歩事務所では、企業のコンテンツマーケティング支援として、サイト構築(技術支援)、コンテンツ企画、編集/リライト、ライティング、取材、評価検証などを承っております。ご興味のある方は、お問い合わせからご連絡ください。

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