避けては通れない!ソーシャルメディア上のネガティブなコメント:対応のヒント

FacebookやTwitter、ブログなどを企業として運営していると、時としてネガティブなコメントが返ってくることがある。こうしたネガティブなコメントに対してどう対応するか、というのは運営者のコミュニケーションスキルが問われるところでもある。

今回は、ソーシャルメディアという誰もが見える場所で、ネガティブなコメントを受けたときの対応方法について考えてみる。ネガティブなコメントは、運営担当者個人、企業、製品、サービス、コンテンツを対象としたものを考える。

なお、今回の記事では、ネガティブコメントがユーザーの間に連鎖的に広がり、企業バッシングにまでつながるような、いわゆる炎上までには発展していない状態を前提としている。ただし、今回取り上げるような一部のネガティブなコメントがきっかけで炎上に発展することは大いに有り得るため、適切に反応することが重要である。

冷静に相手の言っていることを聞く

ネガティブなコメントがあると、多かれ少なかれ人は落ち込むものである。傷つき過ぎると、みんなが文句を言っているように感じたり、コンテンツを公開するのをやめようと思ってしまったりする。場合によっては、怒りを感じることもあるかもしれない。

しかし、落ち込んだり怒ったりする前に一呼吸置いてどのように対処すべきか考えてみよう。以下のポイントからコメントの書き手の気持ちを考えて、どういう対応がよいのか整理してみよう。

問題は何か

その人は何に対してネガティブなことを言っているのかを考える。

なぜコメントをしたのか

問題に対して、どういう意図で発言をしたのか。コメントを投稿するという能動的な行為にいたった理由を考える。

何がきっかけになったのか

どのコンテンツのどの部分がネガティブな発言をさせるきっかけになったのかを考える。場合によって、きっかけはコンテンツではなく、通常の企業活動そのものであることもある。

問題の整理と対応方法の検討

相手の言葉を受け止めた結果として、問題点を整理し、対応方法のパターンを考えてみよう。例えば以下のように分類し、対応方法を検討することができる。なお、コメントに返信する場合は、フィードバックをくれた相手への感謝と敬意の気持ちを一番に伝えるようにすることが大前提である。

製品・サービスの苦情

問題が自社の製品やサービスについての苦情である場合、顧客サポートとして対応するのがよいだろう。

この場合は、謝罪はコメントを受け取ったプラットフォーム上で公に行い、問題点の詳細な調査や解決方法の提示については、メールなどを使って投稿者とプライベートにやり取りする方法が望ましい。もちろん、ソーシャルメディアの運用担当者は関連部署への連絡を行い、全社的に苦情に対応できるようにしておかなければならない。

苦情の件数が多い場合は、企業として問題をどう捉え、どのように対応するのかを公の形で発表したほうが良い場合もある。製品やサービスについての苦情を放置してしまうと、炎上につながる恐れがあるので慎重な対応が望まれる。

例えば、USのスターバックスではFacebookページのウォールに商品やサービスについてのネガティブなコメントが投稿されると、すぐに担当者からの謝罪と問題の内容を詳しく教えて欲しいので顧客サポートからメールを送ります、といった趣旨のコメントが返される。最初に公の場で謝罪し、詳細なやり取りはメールベースでやり取りするということを宣言することで、周りのユーザーも納得できる。最初から、プライベートなメッセージを送って謝罪をしてしまうと、周りのユーザーからは苦情を言ったユーザーが「放置」されているように見えるので、避けるようにしよう。

製品・サービスの苦情については、面と向かって言われるのではなく、Twitterや個人のブログなどで批判されていることも多い。よって、定期的に検索などで自社の評判を観測して、ネガティブなことを言っているユーザーに企業のほうからアプローチする「アクティブサポート」なども取り入れるようにしたい。

なおいずれの場合においても、製品やサービスについての意見を公にしてくれた相手に対する敬意と感謝を必ず伝えるようにしよう。

意見や立場の違いによる批判

ブログなどのコンテンツの内容について、立場の違いや意見の相違などから否定的な意見が寄せられることがある。コメントの投稿者の意図に関わらず、攻撃的に感じられる文章であることも多い。こうした場合の対応方法が一番難しいと言えるだろう。

建設的な批判であれば、コメントをくれたことについて感謝しつつ、相手の意見を聞きながらコメントとして返すことが望ましい。ただ、書き方によっては相手に反論されたと思われることもあるので、十分注意したい。

一番最初のステップで書いた3つのポイント(問題点、理由、きっかけ)が不明瞭な場合は、議論の在り処をはっきりさせるためにも、相手に問い直してみるのも有効だ。ただし、相手を嫌な気分にさせないよう、言葉の選び方、言葉遣いなどには十分注意する必要がある。

Twitterの非公式RTでコメントを追加する形で批判されている場合、文字数が少ないこともあって、コメントが論理的ではないこともある(例:「なんとなくうさんくさい」「なんか安直過ぎる感じがする」)。コンテンツの提供者としては、この「なんとなく」「なんか」「感じ」のところを詳細に聞いてみたくなるが、こういう場合、問い直すと相手に嫌な感じを与えてしまう場合もある。TwitterのRTでのコメントの場合は、必ずしも反応する必要はないと考えている。

ただし、Twitterの@返信で直接批判や意見が来た場合は、誠実に対応する必要がある。この場合、対応しないままでいると場合によっては炎上する危険性がある。

自社のブログのコメントなどで立場や考え方の違いによる批判の投稿があれば、相手の立場を思いやりつつ、自分の考えを主張すればよい。相手がまた返答してくれれば、建設的な議論に発展することもある。コメント欄で建設的な意見交換ができるのは、むしろブログとしては大成功であるといえる。もちろん、コメントをくれた相手に対する敬意と感謝を必ず伝えるようにする。

はてなブックマークのコメント欄に批判的なことを書かれることもあるが、基本的にソーシャルブックマークのコメント欄というのは、双方向のコミュニケーションを前提としてないため、反応する必要はないと考える。しかし、同様の批判が相次いだ場合は、ブログなどの追記としてコメントを返すとよいだろう。

ミス、誤認識の指摘

ブログなどのコンテンツの内容についての間違いや、認識の誤りなどを指摘されることもある。

こうした指摘は、コンテンツの品質向上を助けてくれるので、とてもありがたいものだ。

内容を確認し、本当に間違っていた場合は、きちんと訂正をすればよい。指摘してくれたことの感謝と修正の反映については、必ず相手に伝えよう。絶対やってはいけないのが、間違っていたことを隠すように修正することである。万が一、致命的なミスで修正の施しようがない場合、その旨を明記した上で削除したほうがよいこともある。ミスの大きさと影響範囲を考えた上で適切に対応する。

内容を確認した上で、間違っていない場合は相手にそれを伝えればよいだろう。正誤の判定が困難な複雑な問題であれば、他の読者を混乱させないためにも、コンテンツ内に注釈を入れるなどの対応をし、コメントをくれた相手にもそう伝えればよい。

また、自分が正しいと信じているだけで間違っているのではないか、ということも考えよう。その場合は、同僚や上司に相談したり、権威のある人物に確認をして検証する必要がある。

スパム的なコメント

ブログなどに無関係の投稿をする一種のコメントスパム的なもの、コンテンツとは直接関係ない批判などについては、反応する必要はない。削除すればよい。

反省と記録

ネガティブなコメントに対してどのように対応したか、ということについては、以降の運用の参考になるので、記録として残しておくとよい。

また、受け取ったフィードバックやコメントのやり取りから学んだこと、理解できたこと、改善できることなどを整理し、以降の運用に役立てるようにする。

まとめ:何にせよ反応があることに感謝する

今回は、ソーシャルメディア上でネガティブなコメントを受けた場合の対応について整理した。こうした事柄は、あらかじめソーシャルメディアの運用ポリシーで規定しておくと、担当者による対応のばらつきや混乱が少なくてすむ。

ネガティブな反応は落ち込みやすい人にとっては、非常に恐ろしいものである。しかし、そこで気落ちせずに、読者からの反応があったことに喜ぶくらいの気持ちで構えておこう。

いずれにせよ、ネガティブなコメントに反応するときは、知らせてくれた相手の気持ちに感謝し、誠実に対応することが最も重要である。

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