B2B企業におすすめ!ブログマーケティング

B2Bのソーシャルメディアの活用事例などを調べていると、多くの企業がFacebookやTwitterだけでなく、ブログを有効に活用していることがわかる。

といっても、数年前に日本でたくさん生まれた(そして、盛り上がらずに消えていった)企業ブログとは一線を画す。多くのブログで業界の動向やノウハウなど「その道の専門家」ならではのトピックがまとめられており、企業の製品やサービスを単にアピールするだけの記事を掲載しているわけではない点に注目したい。

今回は、最初に簡単に事例を紹介し、こうしたブログを行うメリットを考え、実際に運用するために考えるべきことなどを紹介していく。

事例紹介

すばらしいブログを運営している企業を簡単に紹介しよう。

LinkedIn開発者ブログ

2011年6月から開始したLinkedInの技術者ブログ。Web開発からインフラ、大規模サイトのパフォーマンス管理までLinkedInを支える技術を解説している。

Content Marketing Institute (CMI) 

コンテンツマーケティングの専門家集団Junta42によるサイト。コンテンツマーケティングについてのブログなどが充実。オリジナルのリサーチデータなども豊富。

Hinda Incentives

Hinda Incentivesは従業員にモチベーション高く仕事をしてもらうためのサポートや管理サービスを提供する企業。この企業では、自分たちのサービスを導入するかどうかの決定権がある人に訴えるには、ソーシャルメディアよりもブログでその意義や実例を解説したほうが効果があると考えブログを始めたということだ。

ブログを行う4つのメリット

ブログは、FacebookページやTwitterと比べて、時間とコストがかかる。こうしたブログに取り組むメリットは何か。ここではB2B企業がブログを運営したことを想定し、4つのメリットを紹介する。

業界のリーディングカンパニーになる

FacebookページやTwitterは、ユーザーとのコミュニケーションが重視されるが、ブログは専門的な情報配信に重点が置かれる。

こうした情報は、その業界の関係者やそうした情報を必要としている企業の担当者の眼に触れる。その情報内容が濃く、業務の参考になれば、その企業に対する信頼度が増す。定期的にその情報にアクセスするようになる。

読者が顧客であれば、必要になった時にその企業にコンタクトをとるだろう。読者が同業者や関連する業界の人であれば、ビジネスパートナーとして検討するかもしれない。

さらに信頼性があがれば、業界誌やサイトなどメディアへの執筆依頼、講演依頼などもありえる。

そうなれば、その企業は業界をリードする企業として認識されるようになり、認知度、信頼度が共にあがることになる。結果として、「仕事を一緒にしたい」「この企業のサービス、製品を使いたい」と考える企業が増え、売上の向上にもつながるだろう。

リード情報の獲得

ブログの中に、ホワイトペーパーや調査レポートなどの特別なコンテンツを無料ダウンロードできる形で用意している企業も多い。こうしたコンテンツは、ブログの記事の品質が高ければ高いほどダウンロードされる。ダウンロードに必要なURLを登録メールアドレス宛に送るような設計にすれば、ユーザーのリード情報も獲得できる。

ユーザーのリード情報については、B2Bであれば、メールアドレスに加え、氏名や企業名、連絡先なども必須にすることで、品質の高いリード情報を獲得できる。

なお、ここでいう特別コンテンツはいわゆる営業資料にとどまらない、専門的な統計データ分析や業界動向レポートなどであることが望ましい。

ブログの内容を元にコミュニケーション

こうしたブログがあれば、ウォールの投稿にもそれほど悩まなくてもよくなる。ユーザーはウォールに投稿されたリンクを見てブログにアクセスする。

さらに読者はブログを読んだら、意見や感想を持つ。その時に、Facebookページが感想や意見をいいあえるような場であれば、読者は皆そこで「いいね!」をしたり、コメントを投稿をする。これにより、盛り上がるFacebookページを作ることができる。

検索の上位に

充実したブログは読者からの評価が高くなり、結果として特別なSEO対策を施さなくても、検索の上位に表示されるようになりやすい。検索から関連の情報を調べている潜在顧客を誘導することができる。

検索でやってきた読者も記事に満足すれば、Facebookページで「いいね!」をクリックしてコミュニケーションに加わったり、特別コンテンツをダウンロードしたりするようになるだろう。結果として、潜在顧客が見込み顧客へ、実際の顧客へと変わっていく。

実施するにはどうしたらよいか

さて、ブログを運営するのは、敷居が高いと感じる方も多いだろう。実際に、ブログなどのコンテンツマーケティングは、時間や人などのコストがかかる。また、長期的に実施するためには体制づくりや社内の協力、理解なども不可欠になる。

まずは以下の点を検討しよう。

目的の明確化

そもそも何を目的としてブログを始めるのか、整理してみよう。その目的をブログがどう実現するかを考えてみよう。

目的が「製品の導入企業を現在の2倍にする(新規顧客獲得)」なのか、「顧客の導入後の課題を解決する(既存顧客のサポート)」なのか、「新しい価値観を提供する(認知度向上)なのか、によって、提供するブログの記事内容やスタイルも変わってくる。

ターゲットの明確化

そのブログのターゲット読者は誰なのかを決めよう。どういう業種、職種の人なのか。どういう企業の経営者なのか、経理の担当者なのか、資材部の担当者なのか、営業なのか・・・・。ターゲットによって、テーマの選び方、記事の難易度、用語の選び方なども変わってくるだろう。

読者層がブレてしまうと、記事のテーマやレベルもブレやすくなるので注意しよう。

理想的には、顧客のキャラクター設定をして、その人が読みたくなるかを考えながら、コンテンツを作っていくことである。

以下のタイミングで「ターゲットである読者が読みたいか」を問い直そう。

・記事のネタ出しのとき

・記事のアウトラインを整理したとき
・記事を書き終えたとき

「ターゲットは読みたくないけど、○○な人は読みたいかも」という記事になったら、それはボツにしよう。ターゲット以外の人のことは考えなくてもよいのだ。

コンテンツを作る体制づくりが必要

ブログを長期間にわたって続けることを考える場合、予算、体制を整備しなければいけない。

費用と人的リソース

ブログの運用費用、制作費用、記事執筆費用などがかかる。内製化できるところ、アウトソースするところを踏まえて、コストの見積りを行おう。例えば、記事の執筆を社内で行う場合は、誰がどの程度リソースを費やすのかを考えなければいけない。もし一部アウトソースする場合は原稿料が必要だ。

ブログを運用するのは、人である。例えば以下のような人的リソースをどれくらい投入できるのかを考えなければいけない。チーム体制をつくり、社内の理解を得ることも必要だ。

企画系

・コンテンツのテーマ設定
・執筆者の割り当て

制作系

・コンテンツの制作(Web制作)
・記事の執筆(内製/アウトソース)

編集系

・コンテンツの品質管理
・スケジュール管理(進行管理)

広報・コミュニケーション系

・ブログの告知
・Facebookページ、Twitterなどの運用

なお、ブログの運営に関わる業務(記事執筆)などは、業務時間内でやるようにしよう。業務時間外に書くようになると、品質が下がり、担当者が疲弊して続かなくなる。

効果測定

ブログを始めたら効果測定を行い検証する。ただ、目的にもよるがブログの直接的な効果ははかりにくかったり、短期的には影響しないことが多い。1ヶ月運営して効果がないからやめるではなく、少なくとも3ヶ月、半年以上は続けて、効果を検証してみてほしい。

読者

比較的計測しやすい項目で、以下のようなものがある。

・PV、ユニークビジター数など。また直帰率、ページ閲覧数、滞在時間など

・Facebookページのユーザー数、Twitterのフォロワー数、RSSフィードの購読者数

読者のアクション

エンゲージメントにつながる読者のアクションには、以下のようなものがある。

・特別コンテンツのダウンロード数

・Facebookによるシェア(記事へのいいね!)数、TwitterによるRT数、コメント数
・企業ページや製品ページのリンクなどのクリック数
・Facebookページへのコメント数

お問い合わせ

企業情報やサービス・製品内容についての問い合わせ件数も計測したい。

・お問い合わせフォームからの問い合わせ件数

・TwitterやFacebookからの問い合わせ件数
・それ以外のコンタクト件数

ブランドやブログのポジティブ/ネガティブ

自動的に分析するには専用ツールなどが必要だが、ブランドやブログについて、ポジティブに評価されているか、ネガティブに評価されているかを計測する。件数がそれほど多くなければ、ツールに頼らず担当者がチェックするほうが精度が高い。

・FacebookやTwitterなどでのブログについての言及の温度(ポジティブ/ネガティブ)

・競合によるコメント(ポジティブ/ネガティブ)

費用・コスト

ブログを運営するためにかかったコスト。

まとめ:ブログマーケティングは大変、でも効果はある

上記の説明からもわかるとおり、ブログマーケティングは非常に大変である。実際に運用を始めると問題が発生することもあるだろう。社内だけで運用するのは難しい場合もあるだろう。そういう場合は、ブログマーケティングのサポートができる専門家を探すのもよい。

的確なターゲットに向けて、品質の高いコンテンツの配信ができれば、業界をリードするような企業の立ち位置を確保できると考えている。

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