なぜ「いいね!」だけではだめなのか:エッジランクを知る

Facebookページの「いいね!」の数を増やしたい、というのはFacebookページを運用する人の多くが願うことではないだろうか。

しかし、「いいね!」を増やしさえすれば本当にそれでいいのだろうか。

ここで、Facebookの1ユーザーとしての自分の行動を振り返ってみよう。しばらく前に「いいね!」をクリックしたFacebookページ。

最近、そのFacebookページにアクセスしているだろうか。

あるいは、そのFacebookページの更新情報が、自分のニュースフィードに表示されているだろうか。

今回は、Facebookページのエッジランクという仕組みについて、解説したい。

「いいね!」をクリックするとどうなるか

最初に、ユーザーがFacebookページに「いいね!」をクリックした場合、どのようなことが起こるかを確認しよう。Facebookページに「いいね!」をクリックしたときに起こる変化は以下の3つだ。

プロフィールにFacebookページが追加

ユーザーのプロフィールに「いいね!」をクリックしたFacebookページの名前がしかるべき位置に追加される。映画ならプロフィールの「映画」、スポーツチームなら「好きなチーム」に表示されるようになる。

ニュースフィードにFacebookページの更新情報が表示される

ニュースフィードにFacebookページのウォールの新規投稿が表示される。自分のページからその投稿にコメントをしたり、「いいね!」をクリックすることができる。

友達のニュースフィードに表示される

新しくFacebookページに「いいね!」をクリックすると、友達のニュースフィードに「○○さんがXXについて「いいね!」と言っています」と表示される。(ただし、プライバシー設定で公開の範囲を限定している場合は表示されない)

「いいね!」をクリックしてしばらくたつとどうなるか

しかし、一度「いいね!」をクリックしたからといって、必ずそのFacebookページの投稿がユーザーのニュースフィードに表示され続けるわけではない。

ユーザーのニュースフィード表示が「ハイライト」である場合、「いいね!」をしてから時間がたつと、だんだんとそのFacebookページの表示回数が減っていく。

Facebookページの運用のコツの一つとして、ウォールへの更新を定期的に行うことがあげられるが、場合によってはそれでもユーザーのニュースフィードへの露出が減ってしまうことがある。

それはなぜか。Facebookでは、ユーザーにとって最も適した情報を配信するために独自のアルゴリズムを使っている。それが「エッジランク」という仕組みだ。そして、この仕組みによって、Facebookページの更新がユーザーに届かないことがあるのだ。

エッジランクとは何か

Facebookでは、独自のアルゴリズムを使って、そのユーザーにとって最も価値のあるコンテンツがニュースフィードにハイライト表示されるように最適化を行っている。これは、ユーザー間の更新情報だけでなく、Facebookページにも適用されている。

最も価値のあるコンテンツとは、以下のように計算されている。

鍵となる3つの要素は以下の通りである。ここでは、Facebookページの運用という観点から3つの要素に含まれるものを推測してみる。

親密性

親密性とは、Facebookページとユーザーとの関係のことである。関係が深いほど、ニュースフィードに表示されやすくなり、浅いほど表示されにくくなる。

関係の深さは以下のような条件に基づいて算出されていると考えられる。

・ユーザーのFacebookページへのアクセス頻度

・ユーザーのFacebookページへのフィードバック(「いいね!」やコメント)頻度

重み

重みとは、Facebookページに投稿されたコンテンツがどれくらいの「いいね!」や「コメント」を獲得しているかということである。ここでは、ユーザー本人の行動だけではなく、他のユーザーをあわせたフィードバックの総数が考慮される。

時間

時間では、Facebookに投稿された時間をみている。より最新の投稿ほど、価値の高いコンテンツとしてみなされる。

Facebook検索にも反映

このエッジランクのアルゴリズムを用いた最適化は、ニュースフィードの表示だけではない。

Facebook内の移動をするのに重要な役割を果たすのが、Facebook内検索である。しかし、このFacebook検索は、Googleなどの検索エンジンとは使い勝手が異なるので、戸惑うユーザーも多い。

それはこの検索にもエッジランクが適用されているからだ。検索ボックスに数文字タイピングしてみると、これまで訪問したこのあるFacebookページ、追加したアプリ、友達関係にある友達、あるいは自分の友達の友達などが、優先的に候補として表示される。

例えば、以下は私が検索ボックスに「so」と入力した場合だ。

普段頻繁に新規投稿をし、表示しているSocial Media ExperienceのFacebookページがトップ、続いて他のFacebookページが表示されている。見ればわかるように、アルファベットの順番も無視されているし、「North Social」なども表示されている。

つまりFacebookの検索は新しいものを探すための検索ではなく、すでに関係のあるものを探すためのツールとして位置づけられているのだ。

なお、最近の仕様変更で、Facebook上で友達によってシェアされた外部コンテンツ(「いいね!」された記事など)も検索されるようになった。これにより、Facebookがますます外部コンテンツへのアクセスにとって重要になったと言える。

まとめ:エンゲージメントは「いいね!」の数だけではない

Facebookページの運用を評価するにあたって、「いいね!」の数はとても重要な数値であるが、それだけにこだわっていては、ユーザーのエンゲージメントを高めることはできない。ニュースフィードの表示エリアには限りがあり、一度、ニュースフィードに表示されなくなると、そのユーザーがFacebookページに戻ってくる確率はずっと低くなる。残念なことに、Facebookの現在のインタフェースは「いいね!」をクリックしたFacebookページをユーザーが探しにくい。自分のプロフィールを確認するか、Facebook検索するかしかないのであるが、このやり方をきちんとマスターしているユーザーは少ない。

昨今のFacebookユーザーの増加を見れば、自ずとFacebookページも増加していくことになるだろう。つまり、限りがあるユーザーのニュースフィードというエリアをめぐって多数のFacebookページ運営者がしのぎを削り、運営者は常にユーザーのニュースフィードに表示され続けるよう意識していく必要がある。SEOと同様に施策が必要になるだろう。

ここが、Twitterとは大きく異なるところである。Twitterであれば、その時に見ているタイムラインにその企業のツイートが流れていれば、注意を喚起することができるからだ。

では、Facebookはだめなのか。そんなことはない。今回の記事では、Facebookページの運用者が見落としがちなニュースフィードの表示の仕方を紹介した。

次回公開する記事では、「いいね!」をクリックしたけれど、その後Facebookページにアクセスしなくなったユーザーを取り戻す方法について紹介する予定だ。

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