Facebookの「いいね!」バナーが持つ力

最近「いいね!」ボタンの仕様変更が話題になりました。今後、ますますFacebookと外部サイトの連携が増えていきそうです。

そのような中で、自社のサイトの中に「いいね!」を設置したいという問い合わせを受けることがありました。その方のお話をうかがってみると、「いいね!」ボタン、「いいね!」ボックス、「いいね!」バナーの3つの機能の違い、役割の違いを混同されているように感じました。

そこで、今回は今後設置するサイトが増えてくるであろう「いいね!」ボタン、「いいね!」ボックス、「いいね!」バナーの3つの違いを整理してみましょう。

さらに3つの違いを整理した上で、現状ではあまり利用されていない「いいね!」バナーが実はすごく大きなポテンシャルを秘めているのではないかということについて、考えてみたいと思います。

「いいね!」ボタンとは何か

「いいね!」ボタンは、Facebookユーザーが外部サイトのコンテンツを友達とFacebook上で簡単に共有することを目的にしています。

例えば、Social Media Experienceの記事には、末尾に「いいね!」ボタンが設置されています。このボタンをクリックすると、この記事について「いいね!」と言ったことになり、Facebook上でシェアされます。シェアされたコンテンツのリンクは、自分の友達のニュースフィードに表示されることになります。

なお、最近の仕様変更により、シェアしたときに、該当のコンテンツの中で使われる画像と本文の一部が表示されるようになりました。シェアしたコンテンツの内容がよりわかりやすくなりましたが、現状では画像を自分で選択できないことが難点です。

設置するには

「いいね!」ボタンを設置するには、Likeボタンのページにアクセスして、必要な項目を入力し、コードを出力します。

コードは、XFBML版とiFrame版のどちらかを選択できます。Webサイトで、Javascriptが使えるならXFBML、Javascriptを使用したくない場合は、iFrameのコードを使うとよいでしょう。XFBMLのほうが柔軟で、ユーザーが「いいね!」をクリックしたときにコメントを追加するオプションを選択できます。iFrameでユーザーがコメントを追加するオプションを選択できるようにするには、レイアウトに「Standard」を選択し、幅を400ピクセル以上に設定します。

コメントつきの「いいね!」のほうが、重要度の高い投稿としてFacebookに認識されるので、コメントが追加できるように設定したい場合は、上記を意識するといいでしょう。

出力されたコードをサイト内に設置すれば準備完了です。「いいね!」ボタンをコンテンツのどこに設置するかは自由です。Social Media Experienceでは、記事の末尾に設置しています。理由は、この記事を本当に最後まで読んだ人が記事をいいと思った時に、クリックして欲しいと考えたからです。

Open Graph Protocolと連携させた場合

Webサイトが現実に存在するもの(映画、著名人、スポーツチーム、レストランなど)の公式サイトである場合は、Open Graph Tagを追加するのもよいでしょう。Open Graph Tagを追加すると、追加した外部サイトもFacebookページのような扱いにすることができます。つまり、Webサイト内での「いいね!」がFacebookページへの「いいね!」になります。

具体的にはユーザーがコンテンツに対して「いいね!」をクリックしたときに、そのユーザーとコンテンツの間に「つながり」ができます。つまり、ユーザーのプロフィールの「興味・関心」にそのページへのリンクが追加されたり、更新情報をユーザーのニュースフィードに流すこともできます。

Open Graph TagはLikeボタンのページから出力できます。Open Graph Tagの詳細については、こちらを参照してください。

「いいね!」ボックスとは何か

「いいね!」ボックスは、Facebookページへの流入をうながし、「いいね!」をクリックしてもらうためのプラグインです。

例えば、Social Media ExperienceのFacebookページの「いいね!」ボックスは、右メニューにあります。ここの「Like」をクリックすると、Social Media ExperienceのFacebookページに「いいね!」と言ったことになり、自分のニュースフィードに更新情報が反映されるようになります。

「いいね!」ボックスでは、そのFacebookページを「いいね!」と言っているユーザーの人数を表示します。また、ユーザーのプロフィールアイコンを表示するように設定している場合は、そのボックスを見たユーザーとFacebook上で友達関係のあるユーザーが優先的に表示されます。友達の顔を見ることによって、ユーザーは興味を持ちやすくなります。

なお、設定によってFacebookページの更新情報を表示するようにすることもできます。

設置するには

「いいね!」ボックスを設置するには、LikeBoxのページにアクセスして、必要な項目を入力し、コードを出力します。

コードは、XFBML版とiFrame版のどちらかを選択できます。Webサイトで、Javascriptが使えるならXFBML、Javascriptを使用したくない場合は、iFrameのコードを使うとよいでしょう。

出力されたコードをサイト内に設置すれば準備完了です。

「いいね!」バナーとは何か

「いいね!」バナーは、「いいね!」ボタン、「いいね!」ボックスとは、若干目的が異なります。

「いいね!」バナーは、自分が「いいね!」と言っているFacebookページについてのバナーです。例えば、ユーザーがあるアイドルの大ファンで、そのアイドルにまつわるネタを中心にしたブログを書いていたとします。そういう場合は、そのアイドルのFacebookページについての「いいね!」バナーを使うとよいでしょう。「いいね!」バナーのリンクをクリックすると、そのFacebookページに遷移します。

簡単に言うと、「いいね!」ボタン、「いいね!」ボックスは、自分のコンテンツやFacebookページについて、ユーザーから「いいね!」をもらいやすくするためのしかけですが、「いいね!」バナーは、自分が好きなものをアピールするもの、アピールによってその対象を応援するものだと言えます。

バナーを使えるということは、ファンにとってうれしいことです。なぜなら通常、アーティストやアイドルの写真を自分のブログに掲載したくても、著作権や肖像権などに抵触するのでできないからです。しかし、このバナーであれば堂々と写真を利用でき、しかもそれが応援になるのですから、ファンならぜひ掲載してみるとよいでしょう。

設置するには

「いいね!」バナーを作成するには、個人プロフィールページのウォール(自分の名前をクリックして表示)にアクセスします。左側のメニューの一番下に「プロフィールにバナーを追加」というリンクがあるのでクリックします。またはバナーページにアクセスします。

「いいね!」バナーを選択し、バナーを作成するFacebookページを選択すると、コードが出力されるので、自分のWebサイトやブログなどに設置します。


他のバナーについて

「いいね!」バナー以外に、バナーは3種類あります。

プロフィール用バナーは、Facebookの個人プロフィールページへの誘導をはかるものです。Facebookを始めたけれど友達がなかなか増えない、という場合などは、自分のブログに設置してみるといいでしょう。

写真バナーは、Facebookの個人プロフィールページ内の写真として投稿したものを紹介するものです。

Facebookページ用バナーは、自分が管理しているFacebookページのバナーです。「いいね!」ボックスとの違いは、バナーからは「いいね!」ができないということ、「いいね!」と言っているユーザーの写真アイコンを表示させられないところです。正直にいって、これを設置するくらいなら「いいね!」ボックスを設置したほうがいいと思います。

「いいね!」バナーの破壊力

ファンの人がFacebookページについての「いいね!」バナーを設置している例は、まだあまり見たことがありません。

しかし、これは使い方によっては、ものすごく大きな影響力を持っているのではないかと思います。その理由を説明しましょう。

パーソナリティーの補正

ソーシャルメディアとブランディング」という記事でも紹介しましたが、人がFacebookページに「いいね!」をする(=ファンであることを表明する)をということは、その人個人のイメージに少なからず影響します。

例えば、Aさんという人をBさんが見たときに、Aさんは高級な服のブランドが好きな人だと思うか、Bさんはカジュアルなブランドの服が好きな人だと思うかによって、若干その人のパーソナリティーが補正されるのです。これは他者認識だけでなく、自己認識にも影響します。好きなブランドやアーティストをアピールすることで、自分のイメージ作りに利用することができるのです。ブログにバナーを貼るということは、セルフブランディングの一環にも成り得るのです。

アーティスト、ブランドを応援できる

アーティストやブランドを好き!と言っても、これまでは商品やサービスを買ったり、メディアの情報に注目したり、という受け手としての反応しか返せないことがほとんどでした。

しかし、このバナーによって、そのアーティスト、ブランドを発信者として応援することができます。バナーによって自分のブログを訪れた人に「気付き」を与えたり、そのFacebookページを訪れるきっかけを作れるからです。ファンを増やす活動にさりげなく自分も力を貸すことができるのが「いいね!」バナーです。

もしバナーがきっかけで、新しく「いいね!」をしたユーザーがいたとすれば、その人にもそのFacebookページの情報が届くようになります。自分で選んで受信している情報は、一方的に送られてくる情報よりも注目度が高くなるため、最初はそれほど好きでもなかったその対象のことが徐々に好きになってくる・・・ということもFacebookページではあり得ます。

アーティスト、ブランドにとって「好かれること」が重要に

さて、「いいね!」バナーの掲載は、ユーザーからのブランドやアーティストに対する能動的なアクションです。これは、ユーザーが自分の好みをアピールすると同時に、それを他人にお勧めする窓口の一つになるということです。

ユーザーのエンゲージメントの度合いを考える上で、「究極の質問」があります。それは「あなたはそれ(商品・サービス)を他人に勧めますか?」というものです。「はい」と答える人が多くなればなるほど、その商品やサービスの売上は上がり、逆に「いいえ」と答える人が多くなればなるほど、売上は下がると言われています。

つまり「他人にお勧めする」というのは、ユーザーからブランドに対して行うことができる究極のエンゲージメントです。しかも、知り合い・友達からのオススメというのは、通常の広告や宣伝とは質の異なる影響力を持っています。これがいわゆるクチコミの力で、ソーシャルメディアはクチコミを実に簡単に、そしてさまざまな方法で実現できるようにしました。

今後「ブログに「いいね!」バナーを設置して◯◯をもらおう!」というキャンペーンや、「いいね!」バナーの設置を一種のオンライン広告のようにして、課金するという動きも生まれるかもしれません。

しかし、本当に力を持つバナーとは、メリット(賞品や金銭)の授受によって設置されたバナーではなく、ユーザーが心から応援したいという気持ちから生まれた本物のバナーなのではないかと思います。なぜなら、設置されたサイトの内容やその人の普段のオンラインの活動を見れば、その人が本当にその対象を好きで応援しているのか、それとも一時的なメリットのために設置しているのかはすぐわかるからです。

純粋に好き!応援したい!という気持ちのパワーははかりしれない力を持っています。これからは、そういう風に感じているユーザーを一人でも多く獲得することが企業の命運をわけるようになるのではないかと思います。

まとめ:「いいね!」は適材適所で使っていこう

さて「いいね!」に関する3つのプラグインの違いを整理し、その中でも「いいね!」バナーが持つ力について考えてみました。

上記で述べたように、「いいね!バナーはファンが自らバナーを貼ることで、ブランドやアーティストを応援できるところに、とても大きな力があります。「スポンサー記事」」の紹介でも解説したように、企業が「買ってください」というアピールをするよりも、友達がいいと言っているというほうが、訴求力は高くなります。ソーシャルメディア時代においては、「いいね!」バナーをユーザーが自ら使ってもらえるくらいに愛されているブランドが伸びていくのではないかと思います。

さて、最後にこれらの情報を元に、目的に応じて「いいね!」のプラグインの使い分けを考えてみましょう。

ブロガーが自分のブログの記事について、読者にFacebook上でシェアしてもらいたい


ブログへの「いいね!」ボタンの設置

企業が自社のFacebookページについて「いいね!」と言っているユーザーを増やしたい


自社Webサイトへの「いいね!」ボックスの設置

公式Webサイトを訪れた人とFacebookでも交流したい


公式WebサイトへのOpen Graph Tagを組み合わせた「いいね!」ボタンの設置

ユーザーが自分の好きなアーティストやブランドを応援したい


自分のブログへの「いいね!」バナーの設置

目的に応じて使い分けていきましょう。

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