なぜ人はRTするのか?

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なぜ人はRTするのか?

人のRT欲に訴える記事

ソーシャルプルーフとインフルエンサー」という記事でも紹介したように、ソーシャルメディアはソーシャルプルーフを可視化するようになりました。

具体的には、TwitterのRT数、Facebookの「いいね!」ボタンを押される数、ソーシャルブックマークの数などがソーシャルプルーフで、数が多いほど、その記事は多くの人が読み、おもしろいと思ったことを保証します。

ソーシャルプルーフとインフルエンサー」でも述べたように、急速にユーザーの間を情報が広まる条件として、伝達する人の中にインフルエンサーがいることがあります。

しかし、広まる条件はそれだけではありません。インフルエンサーの影響で広まった後も、脈々とユーザーの間で共有されていく記事、共有されない記事の差がとても大きいのです。

どうやら読むだけでなく「共有する」というアクションを起こさせたくなる何かがあることがとても重要なのです。

では、その何かとはなんでしょうか。人が共有したいという気持ち、つまりRT欲、「いいね!」欲が発生する要因を考えてみました。

なぜ、人は情報を共有するのか

読者が読んでいる情報を他の人と共有するとき、いくつかのきっかけがありますが、大きく以下のようなものにわけることができます。

  • おもしろいから
  • 自分自身に関係するから
  • マイナスの気持ちを訴えたいから
  • 備忘録、ブックマークの代わりとして
  • 社会貢献として
  • 仲間との連帯感を強める
  • おもしろいから人と共有する

    一番多いのは、読んだ記事がおもしろい、興味深い、役に立つ、参考になるというプラスの理由からRTしたり、「いいね!」ボタンを押したりすることです。ビッグニュースがTwitterで一気に広まることがありますが、ニュースを共有するときの動機もこの分類に入るでしょう。

    これは自分の仲間(フォロワー、友達)と良いコンテンツを共有していこうというコンテンツキュレーターのようなモチベーションに基づいています。あるいは、自分がこうしたことに興味を持っているというアピールの意味合いもあるでしょう。

    こうした経緯で共有された記事は、共有者本人のコメントや意見とあわさることで、受け取った人にポジティブな印象を抱かせます。そしてそこからさらに拡散していきやすくなります。

    さらにRTしたり「いいね!」ボタンをクリックすることがオリジナル記事の作者への敬意にもつながります。その記事の情報を広げることが、(ほとんどの場合ただで)自分が受け取った情報や知識に対するお礼のようなものにもなっているのです。

    プロモーション費用ゼロ!伝説の野外フェスの秘密」という記事は、まさに紹介されているアイデアが参考になる、おもしろいという理由からRTされています。

    自分自身に関係するから共有する

    人間は自分自身のことが動機になって行動することが多いものです。

    記事を読んで自分のことが言われている気がすると、人はそれを伝えるためにコンテンツを共有することがあります。伝える内容は、同意、弁解、反論など様々ですが、「自分も同様だ」ということが共通しています。

    例えば、「こんなTwitterユーザーは嫌われる:5つの禁じ手」という記事は、最後にあげられた「個人的には」という言葉の使い方について、自分も使っているとコメントしながらRTされた方が多くいました。

    マイナスの気持ちで共有する

    「良いものを他の人に伝えたい」の反対の動機として「つまらないもの、おもしろくないものを他の人に伝えたい」という動機があります。「世の中にはこんなにつまらないコンテンツがある!」という怒りに近い感情も共有することのモチベーションにつながります。

    ネガティブな理由での共有なので、共有された側の人も「ひどいコンテンツなのだろう」というネガティブな感情を持って記事を読みに来ます。これはとても危険な共有の連鎖で、炎上の危険性がとても高くなります。

    「釣り記事」や「炎上マーケティング」という用語を知っている方も多いかとは思います。しかし、ネガティブな要因で話題になると、一時的なアクセスは増えても、長期的なアクセス増加にはつながりにくいのも事実です。逆に「あのサイトはいい加減だ」という悪い印象を持たれてしまうことも多いので、通常は避けるべきです。

    こうした記事はTwitterのRTはされやすいのですが、Facebookの「いいね!」ボタンは押されにくいという特徴があります。「いいね!」ボタンは名前からして好評価なものを共有するようになっていることも要因でしょう。Facebookに「これはひどい!」ボタンがあれば、押されるのでしょうが。

    備忘録として共有する

    時間がないときなどにブックマークがわりにRTしたり、Facebookで共有することもあります。ソーシャルブックマークでも「後で読む」は人気タグの1つですが、RTでもコメントに「後で読む」と付けている方もいます。

    なお読了の証としてRTする場合もあります。また読んでいる最中にRTするプラグインなどもあります。

    社会貢献として共有する

    これはそれほど多くはありませんが、何かの意見の拡散や緊急事態の救援のためにTwitterでRTをすることがあります。いわば、社会貢献のひとつでもあります。

    Facebookでは、あまり拡散の目的で「いいね!」ボタンが使われている例をみたことがありません。Twitterのほうがリアルタイム性が高いこともあるでしょうが、そもそもFacebookのインタフェースの特徴から、瞬時的な情報拡散にあまり向いていないせいもあると思います。

    仲間との連帯感を強めるために共有する

    仲間との連帯感と聞いてもなかなかぴんと来ないかもしれません。これは特定のTwitterクラスタで発生するRT連鎖です。

    例えば「Perfumeクラスタ」では、Perfumeのメンバーである樫野有香さんを応援している人たちの間で、時として「かしゆか好きッス!」というフレーズがRTされ続けることがあります。

    そもそもの発生の理由は昨年の12月に遡るようですが、現在でも「Perfumeクラスタ」ではこの現象が突発的に発生しています。押えきれない彼女への愛情が1つのツイートとして発され、それを見た仲間たちが次々とRTされていく様子は、まさにシンパシーという単語がぴったりです。こうしたRTもあるのです。

    ソーシャルメディア時代の情報の感染力

    なぜ人はRTするのか?なぜ人は「いいね!」ボタンを押すのか?情報を共有したいという根本的な事情に重なって、上記で説明したような複数の要因があって人はRTしたり「いいね!」ボタンを押すのです。そしてそれがソーシャルネットワークの中を伝わり、感染力を持って人に伝播していくのです。

    皆さんはどんな理由でRTしたり「いいね!」ボタンを押しますか?

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